第四巻収録

水の精霊
みずのせいれい

出現場所

分類
精霊
説明
ある夏の事
うだる暑さに何もする気が起きず
縁側で横になり寝ていると
ヒタヒタと歩き近寄る者あり
その者、身長三尺あまりの小さき老人
これは夢か現か幻か
老人は顔近くまで来ると
顔中をしつこく撫で回した
怖さのあまり何の抵抗もできず
されるがままの状態となってしまい
気づいてみれば老人は消えていた
それから別のある夜のこと
ついにこの小さき老人を
縄で捕らえる事に成功する
捕らえられた老人、か細き声で
「盥に水を入れてくれ」
と懇願する
盥を置いた所でどうする事もできないだろう
と高をくくり盥を置いて見れば
「我は水の精なるぞ」
と声高に発し
老人は水となり盥に消えてしまった
 

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